妊娠と喫煙

最近では女性の喫煙が増え、妊娠することや妊娠生活、
授乳、育児に至るまで喫煙との関係よく取り上げられています。
平成14年度国民栄養調査で女性の喫煙週間がある者は、
20〜30歳代で約17%と最も高率です。
喫煙は健康障害をもたらすことは以前から明らかであり、
特に周産期(妊娠22週から生後1週間の間)の妊婦や胎児に与える影響は深刻とされています。





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【妊娠・出産能力を低下させる】

喫煙は、女性の妊娠・出産能力を低下させるので、これから子どもを産みたい女性の喫煙は問題です。喫煙すると、子宮内環境が汚染され、卵管末端で卵子をとらえる能力が低下してしまう卵管性不妊症や卵巣の排卵機能が低下してしまう卵巣性不妊症、受精障害、さらに喫煙による子宮内膜血流低下から子宮性不妊症も発生し、着床しにくいことが報告されています。そして妊娠しても早産や自然流産が非喫煙者の1.2〜1.8倍も増えてしまいます。


【胎児への影響】

健康日本21(21世紀の国民健康づくり運動の指針)でも目標の一つに『2010年までに妊産婦の喫煙を0にする』と掲げられています。

たばこを吸っている妊婦では、周産期死亡率が高くなり、1.2 ̄1.4倍にもなると言われています。そして、この量が増えれば増えるほど、周産期死亡率が高くなります。

また、妊産婦死亡率(妊娠・分娩・産褥に直接関連する疾病・異常による母の死亡のこと)も喫煙と関係があり、1万人当たりの妊産婦死亡の発生率は妊娠に気づいて禁煙した喫煙者で1.47倍、喫煙継続者で2.30倍になります。
吸っていると肺の機能が落ちて陣痛時にうまく呼吸法ができないことも考えられます。

妊娠以前や妊娠中にタバコを吸うと低出生体重児(2500g未満)が産まれやすいと言われています。
妊娠中の女性の喫煙は本人だけではなく胎児にも大きな悪影響を及ぼしています。

たばこの煙の中には一酸化炭素(ヘモグロビンと結合してカルボキシヘモグロビンとなり酸素運搬能を低下させ、胎児への酸素供給を障害して、酸素不足にしてしまう)やニコチン(血管収縮作用が強く、胎盤血管や子宮動脈の収縮を来たし、胎盤の血流を障害する血管を収縮させ、胎児への酸素供給を減らして胎児の発育低下をもたらすといわれている)が含まれていて胎児に酸素が十分に足りず、低酸素状態になってしまいます。

たばこ一本あたり10g小さい赤ちゃんが生まれると言われているので、毎日20本吸うと単純に200g小さい赤ちゃんが産まれる可能性があります。

赤ちゃんが小さくなるのは、胎盤(母親の酸素や栄養、血液などを胎児に送り、胎児の炭酸ガスなどの老廃物を母体の血液中に捨てるポンプのような役割する)の血管が細くなり赤ちゃんに栄養がいかなくなるためと考えられます。 胎盤の血管が細いと陣痛が起こった時に、赤ちゃんの呼吸が十分にできず、辛くなりやすいと考えられます。

また喫煙の影響で、このように重要割をする胎盤が、胎盤早期剥離や胎盤梗塞になることもあります。
喫煙は赤ちゃんにとっていいことは一つもありません。



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