オニババ化する女たち

筋腫や内膜症の原因は何だろう? 
子宮のトラブルや乳がんの女性が増えたのはどうしてだろう?
 現代医学では、長期間エストロゲンにさらされるようになったのが、
筋腫や内膜症や乳がんの原因として有力な説とされています。

昔の女性は何人も子供を産み、妊娠・授乳期間は排卵が無く、
エストロゲンにさらされている期間が短かった。
10人以上の年子を産み続け、その間ずっと月経が無い女性も多かったそうです。
それに比べ現代の女性は高学歴。
仕事や社会進出で結婚する年齢が遅く、子供を産まないことを選択する女性や、
高齢出産が増えました。産んでもせいぜい1人か2人。
エストロゲンにさらされている時間が長い。
筋腫や内膜症、乳がんが増えたのも納得です。



・・・じゃあ、どーすりゃ良いんだよっ!


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「オニババ化する女たち」
オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す (光文社新書)「オニババ」という過激な言葉に、「負け犬」の次は「オニババ」かと
売り手の意図が見え見えで、今まで敬遠していたのですが・・・


オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す
筆者 津田塾大学国際関係学科教授 
三砂ちづるさんは1958年生まれ。
私達30〜40代の女性の母親は今60〜70代。戦後病院で出産するようになった世代。会陰切開や麻酔や陣痛促進剤など医療の介入が行われはじめた世代だそうです。

粉ミルクでの哺乳が良い事とされ、抱き癖がつくからと子供を抱くことを抑制した時代。それまでの自宅出産・自力出産・母乳による子育てで得られる感動が少なく、出産や授乳・育児に対する痛みや辛さなどのネガティブな経験や、女性の社会進出を奨励する社会の中で、月経や出産、子育てに対する負のイメージを娘たちに伝承した世代だそうです。


そのため、その娘である私達の世代は、
月経を疎ましいものとしてとらえ、
結婚して子供を産むだけが女の幸せではない、
むしろ男性と同じように社会進出し、仕事を持って自立することが大切だと教育されてきた。
女性としての自分を否定する「母親の呪いの言葉」と筆者は表現しています。

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 実際 私の母も
「あんなに痛いのはもう2度と嫌だ」とか
「子育てはたいへん。楽しいと思ったことがない」と言っていました。
逆児で帝王切開で出てきた私。
その後の体質の変化に戸惑いながらも 生活しなくてはいけなかったのだと聞かされて育ちました。
「そんなに痛いの?」
「そんなにツライの?」
と出産に対する恐怖が芽生えたのは事実です。
 

「苦労して育てても、子供なんて親の望むようには育たないのよ。。。」
「これからは男女平等。女性も自立して仕事を持ったほうが良いのよ。。。」


そう暗示され、
不規則な生活や ストレス過敏になるまでがんばり続け、月経不順と下腹部の違和感。
「女に生まれて・・・何をしたらいいのだろう?」
「女に生まれて・・・何が出来るのだろう?」

ようやく子供が欲しいと思ったのは27歳。最初の結婚の時。
そのときには すでに病気で「子供は難しいでしょう」っと言われ 失意を感じた。
支えあうことが出来ず 離婚。


そしてまた子供がほしいを思い、再婚。

本来なら妊娠しやすい時期に避妊しておいて、
昔なら 高齢出産と言われる年齢になってから欲しがって、簡単に子供ができると思っていたのが甘かった。
不妊治療で行った病院で内膜症(腺筋症)と診断されました。


人間の思い通りにはいかない。

人間も自然の一部と考えれば、私の望みが不自然だったんだ。。。


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少子化対策がいろいろ検討されているけれど「的外れ」と三砂さんも言ってます。
まだまだ女性が仕事も子供も両方を得ることは難しいですよね。


この本は
「オニババ」とか「だれでもいいから相手を見つけ、早く結婚して子供を生んだほうが良い」というような過激な表現が、フェミニスト達の反感を買っています。
私のように病気や不妊で苦しんでいる女性には辛い内容かもしれません。
これから 道を選ぼうとしている若い女性や 子育て中のお母さんには、
健康と幸せへの ひとつの答えになるかもしれません。


「女性としての体をいとおしんでほしい」
「身体と向き合うことが大事」
「女性としての性を楽しもう」
「自然な出産はすばらしい感動」
「自然や宇宙との一体感を得ることができる」
「母親と子供の関係は大事だよ」

みんなにもっと幸せでステキな女性になってほしい、
私達の次の世代、
今の若い女性には幸せになってもらいたい。


母親が教えてくれないことや 
大事なことを次世代に伝えていく役目があると言ってくれたように感じました。


女はいろいろたんへんだけど、もっと自分を大事にして、幸せな女性になろうね☆